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強迫性障害の行動療法について

現在、強迫性障害の治療として薬を飲んだりまたは新しい治療として行動療法を考えている方へ行動療法とはどんなことを

するのか紹介したいと思います。

人によって細かなところは変わってくるのでこんなやり方もあるのかという感じで参考にしてもらえたら嬉しいです。

目次

行動療法を始めたきっかけ

私が行動療法を始めたきっかけはただ一つ、薬の治療だけでは限界が来ていたからです。

一つ一つの行動にかなり時間をかけていたし、それによるストレスは精神的にも大きな影響がありました。

不安だらけの毎日に心が折れてしまいそうになりながら、どうにか保っているような毎日でした。

薬は飲んでいるものの私にとっては劇的変化というのはありませんでした。

「薬があるから大丈夫!今日も薬を飲んでいるから安心して過ごそう」というお守りのような存在に思っていました。

しかし症状は変わらず、少し改善したかも!と喜んだ次の日には一気に落ち込むような日もありました。

具体的に日々をどのように過ごし、この病気と向き合っていけば良いのかそれを知りたくて行動療法を始めました。

行動療法の内容

行動療法とは一体何をするのか少し不安に感じていました。

実際カウンセリングしてもらい自分の状況をしっかりと把握したうえで、自分に合ったやり方とペースで無理のない程度で少しずつ治療を始めていきます。

この時知った衝撃的な事実があるのですが、強迫性障害の方はみなさんが持つ強迫観念というものを打ち消す為に強迫行為をしていると思います。

簡単に言うと強迫観念とは度を超えた強い不安や恐怖のことを指していて、強迫行為はその強迫観念を打ち消すために何度も

同じことを繰り返すことを言います。

当然不安だからこそ、その不安を無くす為に何度も確認したり同じ行動を繰り返していました。

ですが強迫行為は永遠に続くんじゃないかと思うくらい終わりが見えないものです。

それもそのはず、強迫行為は不安や恐怖を打ち消すための行動のはずがこれをやればやるほどその不安や恐怖は倍増していくので逆効果なんです。

簡単に言えば強迫行為はただ自分で自分の首を絞めるようなもので、ずっと自分を苦しめていたのは自分でした。

なので治療内容としては強迫行為をしない、不安でも怖くても確認をしないということを徹底してやります。

極論、今までしてきた確認や同じことを繰り返すそのことを全部辞めちゃえ!ということになります。

「え?どういうこと」って思いますよね。私も「じゃあ今までの強迫行為に割いていた時間は何なんやったんやろ…」となりました。

そんな落胆したところから、私の治療はスタートしていきました。

治療前

私の治療前の状態ですが、玄関の戸締りと目覚ましの確認をするだけで大体平均10分から15分はかかっていました。

戸締りと目覚ましの確認はたったのこの二つで10分〜15です。

大豪邸に住んでいて何個ものドアがあるわけでもなく、目覚ましは30個くらいかけてます!というタイプでもありません。

ドアは一つで目覚ましも携帯のアラームを設定するそれだけです。

何も難しいことはしていませんが、これがちゃんと正しく出来ているか確認するのに10分はかかります。

1日の終わりの大仕事のように思えて寝る前はいつもぐったりしていました。

頭の中には鍵のことや目覚ましの数字でいっぱいになることはしょっちゅうでした。

他の人からすると何てことはない簡単なことですが、強迫性障害の私にはそれがうまく出来ません。

こういうことが理解されにくい要因の一つだなと改めて思いました。

治療後

カウンセリングでどのように治療するか決めていきますが、個人差があるし同じ強迫性障害でも何にどれだけの時間をかけ

ているかなどそれぞれなので詳しい治療内容をお伝えするのは控えておきますがざっくり言うと

・戸締りは帰宅してドアを閉めた後はもうその日は確認しに行かない

・目覚ましは一度設定したら確認せずに寝る

このような感じで決めて実践していました。はっきりと言って良い日もあれば悪い日もあってかなり波のある毎日です。

無意識にしていることなので、初めは「あ、やってしまった」みたいな日も結構ありました。

本当に日々の変化は微々たるもので少し進んではまた戻りを繰り返して、スピード的には亀さんみたいな感じです。

でもこの治療をして大きく変わったのは私の感情の部分でした。

確認しない不安よりも寝る前の負担が減ったことが何より嬉しくて、大袈裟ですが「こんな穏やかな気持ちはいつぶりやろう?」という感じでした。

最初は強迫行為を辞めるなんて絶対無理と思っていたのに、少しずつ変化していく自分に少し嬉しくなりました。

今後の治療

これからも引き続き、より良い方法を相談しながら治療を続けていきます。

先に言ってしまえばこの治療は長期戦であり、本当に小さな変化の積み重ねになります。

最初は何年も続け来た強迫行為を辞めるのは無理!と思っていましたが、少しずつ変化していることに気付いて諦めなければ人は変わっていけると確信が持てました。

もちろん簡単では無いし、最初は不安も大きいので慣れるまでが大変です。

上手く出来て調子良くこのまま治るかも!?みたいに思ってた次の日に全部白紙に戻ったかのように出来なくなる時もあります。

かなりの根気強さが必要ですが、ほんの少しずつでも確実に良い方向へと変わっていけます。

少しずつ自分が変わっていく嬉しさと、変わることを実感することで気持ちも随分と軽くなります。

行動療法の詳しい内容については、治療は個人差があるので一度相談されてみてください。

日々たくさんの大きな不安を抱えている強迫性障害の私たちだからこそ少しでもその不安を和らげてあげませんか。

本当に心から安心して過ごせる日は必ず来ると思っています。

その未来への一歩を今少し勇気を出して、一緒に踏み出してみませんか。

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この記事を書いた人

関西在住の20代OLです。
私の趣味はダンスで、自由に自分を表現できるところがとても好きです。
言葉で伝えることとは別に大切な自己表現の一つになっています。

そんな私は今心の病気と共に生活をしています。
突然体調に変化を感じて心療内科に訪れた時、強迫性障害と診断されました。
それ以来病気になった自分を弱い人間だ、人より劣っていると責め続けてきました。
ですが実際は全くそんなことないと気づきました。
そして心の病気が原因で辛い経験をしている人がたくさんいる事を知りました。

私はこの気づきや病気の辛さを共有でき、みんなが安心して過ごせる場所を
作りたいと思っています。
もっと心の病気についてオープンにする事で
お互いが過ごしやすい環境、社会を作っていけるのではという思いから
ブログを始めました。
私のブログでは、みんなで一緒に病気があってもそれを乗り越えて前向きに
幸せになっていこうという事を発信しています。

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