私は強迫性障害になってからずっと悩み続けてきたことがありました。
それは自分自身が強迫性障害であるということを会社に伝えるべきかどうかということです。
今日はそのことについてお話しようと思います。
強迫性障害という壁
私は自分が強迫性障害であるということを人に話すことにとても大きな壁を感じていました。
絶対に黙っていなければならないと思っていたし、仕事に支障をきたしてはいけないと思ってきました。
先に言ってしまうと私は会社には自分が強迫性障害とは言えませんでした。なぜ言えなかったのか今では疑問に思うので
実際には言えなかった私からの視点でお話します。
言えなかった理由
先ほど書いたように私は会社には自分が強迫性障害だと言えないまま辞めました。正直言うのがとても怖くて黙っていました。
私はパニック症と強迫性障害を併発していたので、パニック症のことだけを伝えていました。そこで今改めて考えてすごく疑問に思いました。
何でパニック症は言えて強迫性障害は言えへんねんやろう。何で隠す必要があるんやろう…。
皆さんは強迫性障害という言葉を初めて聞いた時どんな印象を持ちますか?
私は正直にいうと強迫という言葉と障害という言葉がかなり重く感じられました。
パニック症がどんな病気かはすでにご存知の方も多いかも知れませんが、強迫性障害はあまり知られていないと思っていました。
だから一から病状など全てを自分の言葉で伝えて理解してもらうことが難しいと思っていたし、何より相手がどんな反応をするのか怖いと感じていました。
自分の中の偏見
今だから分かることですが、まず私自身が強迫性障害という病気に偏見やタブー意識があったんだと思います。
度を越えた恐怖があったりそれを消すために何度も同じ行為をするということも、周りからどんな目で見られるのか怖くてたまりませんでした。
どこに行っても自分が強迫性障害であることを隠して生きていかなければならない。それに疲れていました。
周りに変な心配や迷惑をかけてはいけないとか、自分が変わってる人としてみられたくないとか複雑な気持ちがありました。
でもふと思ったことがあって、私はこの強迫性障害も含めて私なのにそこを否定することは自分のことも否定していることになるということです。
それを考えると悲しくなり強迫性障害を隠して生きていくということは一生自分のことを否定して生きていくことだと感じました。
それは絶体に嫌!と思った時に自分が強迫性障害と言うことが悪いこととかマイナスになるという自分の中のブロックが少し外れた気がしました。
伝える勇気
強迫性障害になる理由は大きくストレスと言われていますが、誰しもなる確率は十分にあります。
何が悪い訳でもありません。少しの勇気で大きく状況が変わることもあると思います。
伝えた後大切にしたいこと
私は実際に伝えた訳ではありませんが、こういうことを気をつけると良いんじゃないかと思うことがあるのでそれを伝えます。
まず大切なのは強迫性障害であることを自分がマイナスなこととして捉えないということです。隠さないといけないことではないと知ることです。
その上でまず伝える時には自分は何が出来ないか、どんなことに時間がかかるのかを伝えてください。
強迫性障害という病気があること、どんな症状が出るのかを知ってもらうことが重要です。
変に隠すよりもオープンにしていた方が周りにもちゃんと理解してもらえるのではないかと思います。
自分だけでは不安なのでダブルチェックお願いしますとか、そういうことが自分だけで抱えていた不安を和らげてくれると思います。
全てを頼って任せきりにするのではなく、自分ができることは全力できっちりとやって残りをカバーしてもらい100%にする
ということで良いと思っています。
一人きりで抱え込んで一人で何でもこなさないといけないという考えは一度横に置いておきましょう。
誰かを頼るのは悪いことではないし、もちろん自分が強迫性障害になったことも悪いことではありません。
自分の中の病気に対するブロックが外せた時、人に話せたり頼ったりすることでもう少し生きやすくなるはずです。